３月１６日、スウィング見る為に行った東京で楽しみにしていたのは、ＮＨＫ放送センターの番組公開ライブラリーに行くことだ。日本全国のＮＨＫに設置されているらしいので、神戸のＮＨＫでも見られるのだが、ファン仲間と一緒に見ると楽しさも倍増というものだろう。
　１３時にちゃっぴーさんと原宿で待ち合わせする。渋谷からでも原宿からでも同じくらいの距離なのだが、渋谷は待ち合わせするには大変そうなので原宿にした。それでも 凄い人混みだ。原宿からＮＨＫまで、結構な距離歩いた。放送センター近くのパスタ屋で昼食。しかし、この店、入ってすぐの数テーブルが禁煙席で、奥の店大半のテーブルが喫煙席になっているのだが、喫煙席に座っている客は皆無。入り口近くの数少ないテーブルは殆ど埋まっているのだ。東京ってどうしてこう時代の流れが解らないのかな。大体、昼食時間くらい全面禁煙にすべきだ。
　いよいよ、ＮＨＫ放送センターへ。正面にはＮＨＫホールがある。外観は思ったより小さい。勤務先の施設の利用者で「おでんくん」ファンの子がいるので、グッズでも買って帰って上げようと思っていたのだが、ＮＨＫって、局内見学やグッズ売り場に行くのに入場料を取られるらしい。まったく受信料取ってるだけでもぼったくりなのに、入場料とるかー。フジテレビもテレビ朝日も無料だったぞ。なので、中に入るのはパス。
　で、ふれあいホールの２階にあると言う番組公開ライブラリー、少し迷ったが無事到着。階段を上がると狭い踊り場みたなところに受付があり、その奥にパソコンが数台置かれていた。受付で名前を書くと、パソコンに案内され、操作の仕方を教えてくれる。時間は２時間。

＜７１年の紅白と同じ衣装＞

　ここで見られる、ピンキーは１９６８，１９６９，１９７１年の紅白歌合戦と９０年代の懐メロ番組だけです。何故か貴重な紅白出演の１９７０年がない！「土曜日はいちばん」見たかったのに〜。ドキドキしながら、まず、１９６８年の「紅白歌合戦」を見る。本放送はカラーだったが、多分、保管用のテープが高かったからかな。残っているのはモノクロだ。ピンキラのとこだけで良いので、早送りにするんだけど、目的のところで止めるのが、なかなか難しい。「恋の季節」が出て来た時は、もう懐かしくて胸がドキドキした。１７歳のピンキー、あどけなくて本当に可愛い。ダービーハットもよく似合うし、♪夜〜明けのコーヒー　のところのポーズもかっこよく決まっている。これは子どもの私達は夢中になっても当たり前だと改めて感じた。クレージーキャッツに真似されて、ふくれっ面するのも可愛かった。こんな時代があったんだなって思った。
　１年経った１９６９年の「紅白歌合戦」、これは再放送か何かをオープンリールのテープに録音していた ので、伊東ゆかりの司会もよく覚えている。「全国の坊ちゃん！お嬢ちゃん。お待たせしました」私達、その「お嬢ちゃん」のひとりだったんだ。子ども向けの割には、後半遅くの登場だったな。歌は「星空のロマンス」。１年経つと化粧も芸能人っぽくなって、すっかりあか抜けしていた。でも、かっこいいんだよねえ。
　残念ながら１９７０年が飛んで、最後の出場となった１９７１年は「何かいいことありそうな」。この頃は私も中学生になっていて、記録も録っていたので、ある程度覚えていた。頭にパーマをかけて、ダービーハットが似合わなくなっていた。でも、赤いパンタロンスーツで踊りながら歌う「何かいいことありそうな」は本当に懐かしかった。この歌のフリは覚えているが、細かい身のこなしは覚えていないので、凄く嬉しかった。ステップもかっこ良いんだよねえ。この次に出した「幸福ちゃん」のステップもかっこ良かったんだよ。この頃のＶＴＲってあまり出ないので、もう１回見てみたい。２０歳になったピンキーは１０代の頃に比べると、大人っぽく見えるけど、今、私達が見ると、やっぱり２０歳はまだまだ子どもだなあと思うくらい可愛い。ほんと、弾ける様に歌っていた。「青春」そのもの。
　ひとりで見るより、同じ時間を過ごして来たであろうちゃっぴーさんと、当時を想いながら共有の時間を持てたことで、楽しさも懐かしさもひとしおだった。
　昔はテープが高価なものだった為、テレビ局でもあまりビデオを残していないらしい。個人と同じだなあ。フィルムの方が残しやすかったのかも知れないな。７２〜７３年に司会をしていた「歌はともだち」も見たいなあと心底思いながら、ＮＨＫを後にして、現実にもどるべく、今の今陽子さんを見る為に銀座スウィングへ向かう我々であった。