２月４日（水）曇り
今朝は目覚ましをかけていたので、７時２０分に起床。ちょっとしんどい。選手が出掛けるのは８時半頃だろうから、それまでに朝食を済ませて玄関に張り込まなくては…。
８時前にレストランに行く。バイキングではやっぱり洋食になってしまう。ベーコンや玉子、ジュースにヨーグルト、何となく、イタリアの朝食を思い出す。
選手はやっぱり違う部屋を借り切って朝食摂るんだろうなあと思っていると、何と、ラミレスとマーチンがやって来た。外国人選手はここで食べるのかな？
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食後は一旦部屋に戻り、荷物をまとめてチェックアウトする。車に荷物を乗せた後、再度、ロビーで選手が来るのを待つ。８時２０分頃からパラパラと選手が出て来た。何人かずつまとまってタクシーで出掛ける様だ。投手は投手でまとまって出掛けていった。こんなに身近に選手を見られて感激だ。
ひと通り選手は出て行った。８時５０分。９時にはみんな球場なのかな。…と言うことで私も出発だ。来年もまたホテル日航那覇を使いたいものだ。キャンプ見学が一層楽しいものになる。
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浦添市民球場までの道は大体解ったのだが、いい加減なナビに惑わされ少し迷ったので９時過ぎに到着。しかし、練習は１０時かららしく、ファンも殆どいないし選手もいない。南国沖縄にしたら気温は低く、１７度くらい。ジャンパーが必需品だ。
暫くしてバスが到着し投手陣を中心に降りて来た。どこかで抜かしたのか？タクシーも何台か到着し古田も降りて来た。
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観客もぼちぼちとやって来る。品のない若者集団がいると思っていたら、何と修学旅行付き添いの教師集団だった様である。後から生徒が数人やって来た。今日はタクシー研修とやらで、生徒がグループ別にタクシーを利用して観光に回るらしい。教師はフリーなのだろう。生徒も教師もヤクルトファンでもないくせに、携帯で選手を撮ったり、色紙を買って来てサインをねだろうと企んでいる様である。選手が出て来ると、場面を弁えずサインをねだり無視されていた。でも、ファンに優しいラミレスは「あとでねー」なんて断っていた。暫くいた高校生のグループはサインも貰えぬまま、宜野湾の横浜キャンプへと去って行った。
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１０時前になると選手が続々と控え室から出て来て、体育館へと入って行く。まだ、グランドは万全ではないので、ウォーミングアップは体育館で行う様である。その間もグランドは土を入れて整備している。
体育館でのウォーミングアップは１時間近く。体育館は写真が撮れないのでつまらない。ウォーミングアップが終わると選手は一旦着替えに控え室に戻る。そしてユニフォームに着替えてからグランドへ。その行き来の度にラミレスはファンに愛想良く手を振っている。いつも帽子を深々と被って下を向き、ファンの方を見ようともしない五十嵐とはエライ違いだ。
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グランドではまずランニング。そして、アップの続き。その後はキャッチボールやトスバッティングや内野の連係プレーの練習をする。古田も特別扱いはない。１選手を申し出た以上、若手に混じって同じメニューをこなしている。謙虚な古田の姿勢を私も見習わなければと思った。ベテランだからこそ若手以上に頑張らないといけないんだ。
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外での練習はやっぱり良いな〜。選手の笑顔も良いもんだ。昨日は二流ピッチャーしかブルペンで投げなかったので、今日あたり石井や石川が投げないかなと思い、ブルペンに行ってみると、佐藤が投げていた。その後ベバリンがブルペン入り。観客の中には、横浜のウィンドブレーカーを来たグループも見学している。私なんか、他チームのキャンプ見に行く暇あったら、観光に行くけどな〜。
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暫くして亮太がブルペン入り。それに伴い、古田もブルペンへ。今のスワローズにおいては、どんな一流投手よりもマスコミが集まる。五十嵐と古田がいるブルペンをバックにフジテレビ・プロ野球ニュースの記者が番組用のレポートを録っていた。五十嵐の投球が終わって、出て来た古田をマスコミ陣が囲み、アッと言う間に古田の姿は見えなくなった。古田への取材はかなり長く続いていた。
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その後、出て来た五十嵐も古田程の報道陣は囲まなかったことを見ても、如何に古田が凄いか解る。
そろそろ、選手も交代で食事を摂り始めている様だ。時間もお昼近くになって来た。いつまでも見ていたいが、今年は行きたい場所もある。昨年行けなかった平和祈念公園の資料館と旧海軍司令部壕である。その為には１２時過ぎにはここを出なければならない。レンタカー返却は１６時半である。
もう少し、選手を見たら、もう少しと思うとなかなか去り難い。そこへ、宮本がやって来た。宮本と一緒に写真を撮れたら良いなと思って今年はやって来た。今までチャンスすらなかった。今が最後のチャンス、駄目もとで捕まえ「写真撮って下さい」と言うと、驚いた様に立ち止まってくれた。丁度前にいた見学者にシャッターを押して欲しいと否応なしにカメラを押しつけると、「私だって撮りたいのにー」と不服げだったが、そんなのは無視。言ったもの勝ちだよ。
とにかく、宮本と写真が撮れ、昨日は石井とも写真が撮れ、これで今回キャンプに来た目的はほぼ達せられた。丁度、休憩時間か、選手は結構ゆっくりしている。石井も見学者と喋ったりしていたので、ユニフォーム姿で１枚一緒に撮って貰った。更におまけ…。岩村がサインをしていたので、一緒に写真を撮って貰った。ラッキー。岩村って生意気そうなので、無視されそうで頼めなかったんだけど、なかなかナイスガイでした。ファンサービスＯＫだった。感じが悪い度チャンピオンは五十嵐亮太。やつの右に出るものはいない。
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思わぬ収穫もあったし、今年もキャンプ見学は満足のうちに終える。さあ、もう思い残すことはない。ここは、思い切って切り上げよう。既に１２時半を回っている。今回は地道を通って平和祈念公園に向かう。南部の景色は良いなあ。那覇を抜けると交通量もめっきり減り、さとうきび畑の中の田舎道をのんびり走る。天気が良かったら言うことなかったのに。
１時過ぎに平和祈念公園に到着。お腹は空かないし、時間も勿体ないので、昼食は抜き。ひとりで旅行していると、ついつい観光をたくさんしたい為、昼食時間が計画から外れてしまうことが多い。
今年は取り敢えず資料館にのみ入れたら良いので、駐車場から一気に資料館に向かう。入場料は３００円。安い。常設展示室は２階にあるので、エレベーターで２階へ上がる。
第１展示室は「沖縄戦への道」。沖縄戦に至るまでの沖縄の歴史や戦争がなぜ起こったのかを展示している。元々大和民族ではない。琉球の文化を持った琉球民族に対して明治政府は、日本化を進める為に皇民化政策を実施、武力を背景にした『琉球処分』を断行した。琉球独特の地名や人名を改名させたりした事実が展示されていた。しかし、この愚かな行為は、日本国の愚かしさ、恥ずかしさを感じる展示のプロローグに過ぎなかった。
第２展示室は「鉄の暴風」。沖縄戦の凄まじさを映像・実物等で展示している。大型スクリーンでは実録の映像を映しだしていて、時間もないのに、ついつい座り込んで見入ってしまった。
第３展示室は「地獄の戦場」。沖縄戦で住民の受けた惨劇を地下（ガマ）と地上（死の彷徨）で象徴的に展示。沖縄戦で住民の本当の敵は米軍ではなく日本軍だった。米軍に追い詰められた日本軍は、住民が避難している壕を力ずくで奪い、食料も強奪していった。戦争だから、敵国に攻撃されるのは仕方ないかも知れないが、自分達を守ってくれる筈の自国兵に虐殺される。国を守ると言いながら、国民を守れない…、いや虐殺してしまう軍隊とは一体何なのか？今でもそうであるが、日本な「国」という言葉の意味に「国民」の意味が入っていない。だから、素直に「愛国心」という言葉を口に出来ないのだ。だから、国旗に敬意を表することが出来ない。国歌を歌うことが出来ない。悲しいことだと思う。
第４展示室は「証言」。沖縄戦の体験を証言集として大きな冊子で展示している。じっくり読みたいが、きりがないので飛ばす。同じ様に展示物がひめゆり祈念資料館にもあり、こちらは昨年少し読み、読み切れなかったものは出口で展示品資料を購入し、あとでゆっくり読んだ。今回もそうしようと思っていたが、ここには資料は販売されていなかった。
第５展示室は「太平洋の要石」。終戦直後の沖縄の町を復元し、２７年間の米軍統治時代を展示している。
昨年も考えさせられることは多かったが、今年は多くの国民の反対を押し切って、自衛隊が戦地に派遣された。テレ日で日の丸の小旗を降って自衛隊を見送る映像を見て、半世紀以上前の悲劇を思い出さずにはいられなかった。また、あの愚かしい道を日本は歩んで行くのだろうか？
展示室の出口にあった「むすびの言葉」。小泉首相は読んだことがあるだろうか？
＜展示むすびのことば＞
「戦争をおこすのは確かに人間です。しかし、それ以上に戦争を許さない努力のできるのも私たち人間ではないでしょうか」この一文に私はとても心を打たれた。正にその通りである。
展示室を出ると展望台への案内があったので、エレベーターで上って見たが、天候も悪くあまり奇麗ではなかった。
平和祈念資料館を後にして、昨年見そびれた旧海軍司令部壕に向かう。昭和１９年に日本海軍設営隊によって掘られた防空壕。当時は450ｍあり、司令官室、作戦室、幕僚室、通信室、暗号室、発電室などが配置された地下要塞であった。昭和２０年の海軍主力部隊の玉砕およびその夜半の大田実少将以下幹部の自決により運用に幕を下ろしたという。手榴弾による自決の際に出来た弾痕も生々しく壁に残っている。司令部壕は昭和４５年、司令官室を中心に２７５ｍが復元され公開されている。
←＜ここは出口＞
駐車場に車を停めて階段を上がって行くと、土産物屋があり、横に入り口があると思ったら「司令部壕出口」 と書いてある。一体入り口はどこ？近くにいた客待ちっぽいタクシー運転手に聞いてみると、入り口は上だという。入り口と出口が違うらしい。まだ、上るの？と憂鬱になり、車で行けるのか尋ねてみると、行けると言うので、また、下の駐車場まで戻り、車で入り口まで行く。小山の上が入り口になっている。地上にある展示室を一回りしてから、いよいよ壕に入る。長い階段を降りて行く。昨年行ったナポリの地下都市を思い出す。
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＜４０００人もの兵士が収容されていた＞ |
順路に従って各部屋を見学。前に書いてある説明をじっくり読む。きっと、ナポリの地下都市でもガイドさんはこれくらい詳しく説明していたと思うし、内容のあるものだったと思うが、悲しいかな、言葉が解らず、見て歩くだけだった。説明によって見学も内容の濃いものになる。
ゆっくり見て歩いても小１時間。出口は先程の土産物屋の横に出た。土産物屋に資料や書籍、写真集があった。欲しい物がたくさんあったが、書籍類は重い。持って帰ることを考えると躊躇してしまう。
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時間も迫って来た。これで、今回の沖縄旅行の予定は終了。この旧海軍司令部壕は殆ど那覇空港の近くみたいで、５分でレンタカー営業所に着くとナビで表示された。…が、このナビ、またまた、役立たずで結局迷いに迷う。
近くのガソリンスタンドで満タンにして車を返す。すぐに空港行きバスが出発、空港には４時半頃戻って来た。
帰りの便は満席の様で、まだ早いのに席の希望も聞いて貰えず、「２階席からのご案内になっております」とのこと。１７時５０分発なので１５分前にゲートに行けば良い。昼食をまだ食べていなかったので、レストランで昼食を摂ることにした。ちょっと張り込んで琉球御膳というのにした。沖縄料理は未だに沖縄そばしか食べたことがないので新鮮で美味しかった。
今年は天気が悪く、沖縄を満喫は出来なかった。気温も低く、沖縄ってかんじじゃなかった。しかし、ホテルも良くて、楽しい３日間になった。来年も、また、キャンプ見学沖縄個人旅行にやって来たいと思う。
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